薬剤師の豆知識

【薬局の裏側】薬局って何で待たされるの?その理由は?

薬局はなんで待ち時間が発生するか

こんにちは~!みやびです。

病院での診察後は薬局に行き処方箋を出して薬を受け取るという流れは最近定着していますよね。

病院によってはまだ院内でお薬を処方してくれるところもありますが、私が小さいころに比べるといわゆる「調剤薬局」に足を踏み入れる機会が増えたという方は多いはず。

体調が悪いのにまた調剤薬局で待つのか…という思いをした方も多いのではないでしょうか。

あるあるだよね~!

今回は調剤薬局で処方箋を渡したあと、お薬を受け取るまでの間に何故待ち時間が発生してしまうのかをお伝えしたいと思います!

おそらく薬局に訪れる方の中には「処方箋に書いている内容を見て、そのままの薬を袋に詰めて渡すだけ」と思われている方もいるのではないでしょうか?

お薬をお渡しするまでにはこういった過程を踏み、絶対に大丈夫だと確認ができないとお渡しすることができません。

待ち時間が発生する理由

では何故待ち時間が発生するのでしょうか?上記の流れに沿って順に説明したいと思います!

※あくまでも私の経験をもとにしているので、薬局によってシステムは多少異なることがあるかもしれません

お薬の在庫がない場合

薬局では、よく処方されるお薬なら多めにストックされていますが、あまり出ない薬に関しては置いていないこともあります。

もちろん薬局は在庫がないことを理由に「置いていないからといって帰ってください」と言ってはいけません。

お薬は取り寄せることもできますし、急な場合だと他の薬局にお薬をもらいにいく(買いに行く)ことや、薬の卸さんに急いでもってきてもらうこともできる場合があります。

もちろんこういった場合は待ち時間が長時間になることが考えられるので、薬局側から説明があるはずです。

ここで待つこともできますし、処方箋をほかの薬局に持っていくこともできるので、最終的には患者さんの判断にゆだねます。

処方箋の内容確認に時間がかかる

飲み合わせや処方されている薬の量など複数の事項を確認します。処方箋と一緒に渡すお薬手帳もこの段階で活用されています。

そして処方箋を発行している医師も人間なので間違いがないとは言い切れません。何かあれば医師に連絡しなければならないので、この段階で時間がかかることも多いです。

医師に連絡する例を一つ挙げておくね♪

量が多いこと以外にも少なすぎるために医師に問い合わせることもあるんです。例えば1年前は12kgだったお子さんが現在は15kg。もちろん薬によっては体重に応じて増量となります。

よく病院に行くという方なら、医師がパソコン画面で昔出ていた薬をさかのぼって検索しているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか?

この時に昔のデータをそのまま引用し、量もその時の量で引用してしまうと、そのままのデータが処方箋として発行されかねません。

こういったときに薬剤師がお子さんの体重を確認して適正量かを判断し、医師に問い合わせた結果、処方変更が生じて時間がかかることもあります。

もちろん医師もきっちり確認した上で処方箋を発行されているのでほとんどの場合は大丈夫なのですが、万が一があってはいけないので慎重に判断する必要性あるのです。

医師への問い合わせに時間がかかる

医師に連絡すること自体に時間がかかることもあります。

例えば、診察中で医師が電話に出ることができない場合です。

問い合わせするときに医師に直接電話をかけることは稀です。電話を一度、受付または薬剤部で拾ってもらってから、要件を伝え、医師につないでもらうという流れが多いかと思います。

たまたま医師が診察しておらず、すぐに返事をもらえるといいのですが、長引くとずっと電話が保留の状態ということもあります。

そして大きい総合病院の処方箋だとさらに時間がかかることがあります。医師が午前診のあと帰宅し連絡がつながらない、オペ中で電話は難しい、などなど…

電話ではなくてファックスでしか問い合わせを受け付けていない病院の場合は返答がいつにいなるか検討がつかないこともあります。

調剤に時間がかかる

調剤に時間がかかるというのは何となく想像がつく方もいるかもしれません。

処方箋に書いてある薬がたくさんある、錠剤と異なり時間がかかる調剤がある(粉薬、水薬、軟膏など)、薬を一包化(服用時点ごとに薬をパックすること)がある、など考えられますね。

ここで「私が行く薬局では粉薬でもすぐに出してくれるけどな」と思った方もいるかもしれません。もしかしたらその薬局は「予製」を置いているかもしれません。

予製とはあらかじめ調剤に時間がかかる薬剤を準備しておいたり、頻繁に処方される薬剤を前もってたくさん置いておくことを言います。もちろんこれは認められているので悪いことではありません。

先生がよく出す薬を把握して患者さんに早く渡すための工夫のひとつなんだよ!

最終チェックで時間がかかる

最終チェックは「監査」と呼ばれています。処方箋を受け取ってすぐに内容の確認をしますが、ここではその判断が正しいか、調剤された薬や薬の量に誤りはないか、などの確認をします。

そして調剤した人と最終チェックをする人は原則として別でなければなりません。思い込みによる間違いをなくすためです。一人薬剤師の薬局など、それが難しい場合もありますが…。

患者さんが安心してお薬を飲めるように、最後のチェックは時間がかかるんだね!

その他の原因

その他の原因も挙げておきますね。

機器の不具合

  • 処方内容を打ち込むパソコンの不具合
  • お薬の説明書などを印字するプリンターの不具合
  • 分包機(粉薬の調剤やお薬を服用するタイミングごとにパックするときに使う機械)の不具合

薬剤師の何らかのミス

  • 調剤ミスによる再調剤

薬剤師不足

  • 処方箋を持ってくる患者さんが多い場合(特に連休前など) 
  • 他の患者さんの対応に追われている場合

 

機器の不具合は紙詰まりやサーバーダウンも含まれ、事前に完璧にチェックするのが難しいこともあります。

また、薬剤師のミスはないのが一番なのですが、最終チェックで指摘されて調剤をし直すこともあります。

そして薬剤師不足に関しては薬局により様々ですが、薬剤師不足が深刻な薬局は少なくありません。

待ち時間を発生させないための解決方法

待ち時間が発生する理由について書かせていただきましたが、早く薬をもらえるに越したことはないですよね。最後に待ち時間解消方法をお伝えします。

処方箋FAXコーナーの利用

大病院だとだいたいあるのではないでしょうか。処方箋内容をかかりつけの薬局にFAXで送ることで、届いたFAXを頼りに、患者さんが薬局に着く前から調剤を行うことができます。診療所でも受付でFAXを送ってくれるところもあります。

ただしFAXでは正式に処方箋を受け付けたことにならないので、処方箋の原本を必ず薬局にお持ちくださいね。

処方箋アプリの利用

ここ2,3年で急速に普及してきました。スマホで処方箋内容を撮影し、それを薬局に送付し、お薬の調剤が完了したことをお知らせしてくれるという便利アプリです。

EPARKくすりの窓口からDLできるアプリが今のところ有名でしょうか。独自にアプリ開発をして公開している薬局もあるので、かかりつけの薬局で確認してみてくださいね。

それぞれのアプリによって多少できることに違いはありますが、スマホをお持ちの方にオススメのサービスです。こちらに関しても処方箋の原本を必ず薬局にお持ちください。

処方箋を薬局に預けていったん帰宅

FAXサービスもアプリも活用できない時や、そうったサービスが面倒だと感じる方は直接薬局に処方箋を持って行ったのちに帰宅(外出)していただいても大丈夫です。

ちなみに私は子供がグズった時によくやります。笑

できれば無言で出ていくのではなく、一言声かけをしてくださいね。「○時ごろきます。」「薬が残っているので明日きます。」などです。

ちなみに「どれくらいでできますか?」と聞くと、だいたいの時間の目安も教えてくれるので、是非聞いてみてください。

これらの待ち時間が発生させないための方法は薬剤師としても非常にありがたいです。

待合室にいる患者さんを待たせないように急がなければ、という焦りはお薬を安全に使っていただくための一連の流れに影響しかねません。

患者さんにとっても薬剤師にとっても「待ち時間ストレス」は大敵です。

この記事を見た方の「待ち時間ストレス」が少しでも解消されたらうれしいです♪

それではまた~!